葬儀式
清志郎の葬儀式に行ってきたよ。
オレにとって清志郎はあくまでステージの上の人で握手もしたことないし、全然身近じゃなく、いってみりゃ雲の上の存在。だからなのか、清志郎が死んだというニュースを聞いてから今日までずーっと全然実感が無い。本当に清志郎は死んだのかな?世間があれだけ騒いでるんだから死んだんだろうな・・・、というくらいなもんだ。
オレとしては清志郎が死んだことを受け入れ(ることができ)ている感じがしないので、今日は行くのやめよーかなと思ったが、後で「あのとき行っとけばよかった」と後悔したくないので行くことにしてみた。ただ、清志郎が死んだってのは何かの冗談かもしれないので、冗談にはちゃんと乗せられないと、と思い、自分の意志表示として、黒いスーツに黒いネクタイ、黒い靴を履き、香典を持って出かけた。
乃木坂の駅に午後3時ころに着いて献花できたのは8時半。実に5時間半も並んでいたわけだ。
祭壇にはでっかい遺影が飾られ、骨壺もあったし、愛用の品々もあったし、献花のときは「宝くじは買わない」、「僕の好きな先生」や「スローバラード」がかかっていた。
それでもオレは泣かなかった。清志郎が死んでから、一度も泣いてない。
献花台の前、オレはでっかい遺影の清志郎に向かって、ピースサインをして小声で「イエイ!」って言ってみた。なんか、「安らかに」とか「ありがとう」とかちょっと違う気がして、「イエイ!」って言ってみた。献花台の部屋を出るころには「ステップ!」がかかっていた。
オレは結局、清志郎が死んでから一度も泣かないまま献花を終えた。
外に出て、葬儀所の敷地から出る前に後ろをふりかえると、ヒトハタウサギの風船人形がライトアップされて派手に光っていた。だからといって、ニッコリと笑えるわけでもなかった。
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