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2004.11.03

Music@Hara2004/ジョン・ブッチャー

 別段ロックじゃないのですが。

 今日は、品川の原美術館で行われたジョン・ブッチャーというSAX奏者のライブに行ってきた。実はジョン・ブッチャーなんて全然知らないのだが、予約定員制のこのライブにオレは意気揚揚と申し込んでうっしー(ヨメ)と2人で出かけた。なんでこんなライブに行ったかというと、オレは原美術館の会員なのである。さらになんで原美術館の会員になってるかというと、この美術館が好きで館内のカフェダールというレストランで結婚式のパーティまでやってしまったほどである。そんなわけで原美術館には思い入れがあり、今でもたまに出かけたりするわけである。

 原美術館というところはいわゆる現代アートの美術館であって、行ったことのある方はわかると思うが難解な作品がいろいろと展示されている。さらに時々イベントが開催されて、会員には案内が来る。ついこないだもスズムシの合唱コンサートみたいなイベントの案内が来たのだが、東京に大型台風が襲来した上、スズムシがちゃんと鳴くのか不安だったのでパスした。

 しかし今回のイベントはSAXとハープのセッションだという。これだけ聞くとかなりイケてる感じである。

 夕方6時、オレ達は美術館に着くと受付で会員価格の入場料2000円/人を支払い中に入った。カフェで注文したカンパリオレンジをひっかけてほろ酔い加減になったところでライブ会場へ。今回は美術品が展示されてる展示室内で演奏する趣向だそうで、展示室内にイスが並べられている。80程用意された席は既に結構埋まっていて、オレ達は最後列の端っこの席に座った。

 6:30を回った頃、SAX奏者のジョン・ブッチャーとハープ奏者のロドリィ・デービスが入場。ブッチャーは(多分)アルトサックスを手に持ち、デービスはハープの前に腰掛けた。ハープの横にはなにやら小道具のようなものがたくさん置いてある。

 美術館の学芸員お姉さんの紹介の後、ブッチャーとデービスがアイコンタクトをしてブッチャーがSAXを吹き始めた。っていうか、SAXを「吹いて」はいるけどスースーいってるだけであまり音が出ていない。デービスはなにやら青色に光る怪しげな装置でハープの弦をうわんうわん共鳴させている。

 なんだ、チューニングか、とオレは思った。ハープとSAXのチューニングを合わせているんだとオレは思った。

 だが、5分経過しても10分経過しても一向にチューニングは終わる気配がない。てゆうか、ブッチャーはマウスピースを舌でレロレロやってポコポコとパーカッシブな音を時々出しているし、デービスはなにかピンポン玉のようなものを弦の間に挟んでビヨンビヨンと奇妙な音を出している。

 オレはこの時点でやっとこれがチューニングではなく、演奏が既に始まっていたことを察知した。そうだ、ここは現代アートの原美術館である。通常の音楽が演奏されるわけはないのである。

 ブッチャーは相変わらずスースーとSAXを吹き、ときどきSAXを吹かずにマウスピースを指で叩いて音を出したりしている。それに合っているのか合っていないのかもよくわからないが、デービスはピンポン玉を弦に挟んだり、弦をたたいたりしている。む、難しすぎる。難解すぎる。訳わからなすぎる。そんな演奏(?)が30分ほど続き、ブッチャーとデービスは立ちあがった。どうやら1曲演奏が終わったようである。

 ここで20分の休憩。うっしーに「あれチューニングかと思っちゃったよ」って言ったら「私はもう演奏が始まってるって分かってたよ」とのこと。むー。ほんとかよ。

 休憩後、第2部へ。ブッチャーは今度はソプラノサックスを手にしている。2曲目の演奏開始。が、手にする楽器は違っていても、出される音は1曲目と同じような感じ。ただ、2曲目では、サックスの音が出る口を床につけながら吹いてエレキギターのハウリングのような音を出したり、それからこれにはものすごくビックリしたのだが、マウスピースを自分の頬やアゴにこすりつけてヒゲの剃り残しでジョリジョリと音を出していた。ぜ、前衛的すぎる。アバンギャルドすぎる。プログレッシブすぎる。

 こんな調子で2曲目も終わり、拍手の嵐(!)。学芸員のお姉さんは勘違いして終わりの挨拶をしようとしたが、実はまだ3曲目もあった。てゆうか、難解過ぎて学芸員のお姉さんも分かってないのでは?3曲目は再びアルトサックスに持ち替え、「ボッ」「ボッ」と爆発音のような音を出していたが、あとは似たような感じ。

 というわけで、正味1時間ちょっとのライブ終了。てゆうか、オレには難解すぎました。てゆうかてゆうか、あの音楽が理解できる人が日本に何人いるのか疑問。なんかこのライブと比べたらプログレッシブ・ロックなんて子供だましに感じられる。キング・クリムゾンとかとっても分かりやすいよ。とういうか今日のあれが「音楽」なのかどうかもオレにはよく理解できなかったが。まあ「芸術」であることはかろうじて分かりますが。

ロックな日々

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公演パンフより ■ 大学で大友良英氏の講義がありました。 タイトルは《聴く---ノイズと静寂---》。 もぐりの聴講生もいるくらい盛況だったんですが、... [続きを読む]

受信: 2004.11.08 01:54

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