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2004.12.27

2004年のクリスマス

041224_202601 まず24日の夜は、クリスマスディナー@原美術館。会社を6時頃ころあがって品川駅でうっしー(ヨメ)と待ち合わせ。

 原美術館に着いてカフェダールに入ると、マネージャのYさんに「お久しぶりです」と声をかけられる。結婚式のときいろいろ注文をつけたうるさい客だったから覚えられたのかな?カフェダールでのクリスマスディナーは今年で3回目だけど、この日は平日だったせいかお客は少なめ。こんなもんなのかな。

 メニューは、詳しく覚えてない。テーブルの上に置かれてたメニューのカードをもらって帰ろうと思ってたんだけど、シャンペン&ワインで酔っ払って忘れちゃった。前菜のカニとアスパラをなんだかしたやつが美味かった。カフェダールはケーキが美味いけど、今年はブッシュドノエルじゃなかったのがちと残念。

 そーいえば、2つ先の席に座ってた40代くらいのカップル、食事の途中でワインを頼んでた。グラスじゃなくて、ワインリストを見てYさんと相談しながら。で、ワインを頼んだあと、男の方が試飲して、首をかしげて、またYさんと何やら二言三言。Yさん、別のワインを持ってきた。男がまた試飲して、今度はうなずいた。Yさんが2人のグラスにワインを注ぐ。

 かっけーよ。カッコいいよ。オレもあんなオトナになりたいものだ。当分ムリだけど。

041224_222901  食事の後は歩いて品川プリンスへ。で、39階のバーへ。クリスマスイブなんで混んでて15分くらい待たされた。ちょっと遠目で夜景を見ながらカクテルを飲みつつ、うっしーとプレゼント交換。オレはロンシャンの財布をもらった。今まで使ってた財布も何年か前にうっしーにもらったものだが、もうボロくなったので新しいのと交換。

 24日はこれでおしまい。

041225_091901 25日。IMAXシアターで「ポーラーエクスプレス」を見る。立体メガネをかけて見る飛び出す3Dアニメーション。入場料2500円にちょっとビビりつつ席に着く。で、上映開始。まずは3D映画館の会社の飛び出るロゴ?が上映されるがこれだけでブッ飛び。スゲー。スゲーよ3D。ふと隣を見るとうっしーはまだ立体メガネをかけてなかったので、かけてみろとゼスチャー。うっしーも会社のロゴだけでビックリしてる様子。

 で、本編。もう雪はオレに向かって降ってくるわ、機関車はオレに向かって突撃してくるわ、谷底に急降下するわですごい迫力。スゲーよ3D!ブラボー!ハラショー!ハレルヤ!

 夕方、うっしーと別れてオレは清志郎のライブへ。どしどしアツいラブソングをしこたま聴いた。開演前から3時間以上スタンディングのライブはちと辛かった。オレのすぐそばに、オレより5~6コ上と思われるカップルがいた。どうやら女の方が清志郎のファンで、男(たぶんダンナ)はそうでもないみたい。奥さんはノリノリなんだけど、ダンナは奥さんの後ろでボーっと突っ立って見てる。奥さんは時々ダンナのいる後ろを振り返る。そんなのがちょっといいと思った。

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2004.12.26

SILENT NIGHT/忌野清志郎

 SHIBUYA-AXで行われた清志郎のクリスマスライブに行った。実はAXは初めてだったけど、想像していたよりも狭くて、チケットの整理番号は遅くて後ろの方だったけど、結構ステージが近くてよかった。

 開演予定時刻の6時を10分ほど回ったところで客電が消えて開演。真っ暗なステージ上に置かれたクリスマスツリーの電飾が灯る。そしてバンドのメンバー登場。出だしはやっぱり「KINGのテーマ」だ…と思ったらクリスマスってことでホーンセクションのフレーズが「ジングルベル」にアレンジされてた。曲が終わってMCのアオリの後、三宅がギターを弾き始める。このリフは…「MIDNIGHT BLUE」だ!ホーンも加わってゴージャスな感じのイントロだ。するとステージ左手からトナカイの着ぐるみを着た人が3人ほどソリを引いて現れた。ソリの上には巨大なプレゼントの箱が乗っている。清志郎がこの中に入っているのだろう。ソリの後方にはサンタもいて、ソリがステージ中央まで移動したところでプレゼントの箱をオープン!中から白の派手なスーツの清志郎が登場!執事とサンタとトナカイを引き連れてながらステージを歩く。AX、音がいい。特に三宅のテレキャスがいい音してた。ホーンやキーボードとのバランスもよかった。もうちょっとバスドラムの迫力があってもよかったかなと思ったけど。

 「MIDNIGHT BLUE」の後はおそらくやるんじゃないかと思ってた「ダーリン・ミシン」。お、ひょっとして次は「トランジスタ・ラジオ」かなと思ったら新曲。ソウルっぽくてカッコいい曲だったけど、清志郎がチラチラ下を見ながら(カンペ?)歌ってたのがちょっとどーかなと思った。そして「胸がはりさけそう」で最後に倒れこんでまだ5曲目なのに早速マントショー。曲の終わりで三宅とドラムの宮川がアイコンタクトしてたので、あ、今度こそ「トランジスタ・ラジオ」だなと思ったら、そのとおりハイハットのカウントからガキーンってイントロがキター!で、「トランジスタ・ラジオ」で盛り上がったあとは新曲とか新しめの曲を連発。「サイクリングブルース」の前に、清志郎が『来年は「GOD」ってアルバムを出します。KINGの次はGODです。来年からはGODと呼んでください。』という感じのMC。さらに、『来年に向けて練習しよう』と言って、客と「ゴッド~」「やあ」「ゴッド~」「なんだい?」とかわけわからんやりとり。で、「ラクに行こうぜ」の最後またマントショーで清志郎はいったんステージ袖に引っ込む。

 三宅コーナーはクリスマスの曲を2曲。「Run Rudolph Run」はチャックベリーのカバーだけど、「サンタは本当にいるんだ!」ってのがよかった。

 三宅コーナーが終わったところで、三宅が「鶏肌」のイントロを弾き始める。来年は酉年だからか?それから「お墓」。おお~初めて聞いた。さらに「スロバラ」「指輪をはめたい」とバラード連発。このへんよかった。

 で、これもやるんじゃないかと思ってた「Sweet Soul」と「White Christmas」のメドレーに、「ドカドカ~」「雨上がり~」と盛り上がりソング連発。「雨上がり~」では間奏のあと歌に戻らずに、「ナーナナナナー」とか「ブーダカダカダカ」とか客とコール&レスポンスが挟まれた。で、最後は「低空で飛んでる鳥なんかヤキトリになっちゃうくらいアツいラブソング」の「Baby何もかも」。マントショー+布団ショーに加え、今夜はコタツにミカンで団欒ショー?まであった。ご丁寧に和服のおばさんまで登場しコタツに入ってミカン…。それってクリスマスじゃなくてお正月じゃん、と思いつつ本編終了。アンコールもおなじみの曲に売りだし中の「JUMP」、最後はイマジンを弾き語って終了。

 とにかく音が良くて(特にギター)、バンドの演奏と清志郎の歌を堪能できた。満足。

 あ、でも、スタンディングのライブなのに履いていく靴の選択を誤ったので、中盤から足が痛くなり、ライブ終了後は足に激痛が走って困った。一歩一歩歩くたびに足に激痛が走るというまるで人魚姫の気分。


セットリスト
2004.12.25 at SHIBUYA-AX
忌野清志郎 & NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNS
(Vo.忌野清志郎, G.三宅伸治, B.中村きたろう, Key. 厚見玲衣, Dr.宮川剛, A.Sax.梅津和時, T.Sax.片山広明, Tp.渡辺隆雄)

01. KINGのテーマ
02. MIDNIGHT BLUE
03. ダーリン・ミシン
04. Remenber You (?新曲)
05. 胸がはりさけそう
06. トランジスタ・ラジオ
07. God(新曲)
08. サイクリングブルース(新曲)
09. イヤシノウタ
10. ラクに行こうぜ
11. 今宵はクリスマス (?Vo,三宅)
12. Run Rudolph Run (Vo.三宅)
13. 鶏肌
14. お墓
15. スローバラード
16. 指輪をはめたい
17. Sweet Soul Music ~ White Christmas
18. ドカドカうるさいR&Rバンド
19. 雨あがりの夜空に
20. Baby何もかも
EN1
01. WANTED
02. 上を向いて歩こう
03. JUMP
EN2
01. イマジン (弾き語り)

ロックな日々

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2004.12.19

欲求

 オレはマンガが好きだ。まあ現代の日本人でマンガが嫌いな人はあまりいないと思うが。

 マンガ雑誌の定番はなんと言っても週刊少年ジャンプだと思うが、実はオレはジャンプはあまり読んでなかった。同世代の少年達が夢中になっていた「北斗の拳」や「ジョジョ」は読んだことがない。じゃあ何を読んでいたかというと、1つ下の妹の影響で主に少女マンガを読んでいた。小学生の頃は「りぼん」、中学生の頃は「少女コミック」、高校生の頃は「花とゆめ」が主な購読誌だったと思う。

 今になっては「少女マンガを読んでました」ってカミングアウトするのなんか別段なんともないんだけど、中学生くらいまでは友達に知られることには抵抗があったのでこっそりと人目を忍んで読んでいた。誰も知らない。知られちゃいけない。まるでデビルマンの気分である。

 中学生の頃は、「少女コミック」に連載されていた「闇のパープルアイ」が好きだった。妹が単行本を買い揃えていたので何回も読み返した。小田切貢が自爆するシーンなんて何度読んでも泣けた。

 中学3年のときだったか、休み時間にオレの隣の席で女の子が2人お喋りをしていた。

「ねえねえ、こないだ面白いマンガみつけたんだけど。」

 そう言ってその女の子がカバンから取り出したのは「闇のパープルアイ」の確か5巻だった。小田切貢の自爆シーンが載ってる巻だ。

 「あっ」とオレは声をあげそうになった。「知ってるよそのマンガ。小田切さんが自爆するところ泣けるよね。」喉まで出かかったその言葉をグッと飲み込んだ。いかんいかん。オレは成績優秀な学級委員長だった。当時普及し始めていた「オタク」のレッテルを貼られてしまうことは避けなければならなかった。耐えろ。耐えろワタナベ。。オレは楽しいマンガトークに加わりたくなる衝動を抑えるため太ももを指でつねり唇を噛みながら自分に言い聞かせた。今だったら真っ先に話に加わるのだが、当時はそんな軟弱トークは許されなかった。

 そんなオレだが、今でもうっしー(ヨメ)の買ってくる「flowers」という月刊誌をよんでいる。もっともうっしーは主に「風光る」という新撰組のマンガを読むためにその雑誌を買っているが、オレが楽しみに読んでいるのは「ろまんが」という下ネタギャグマンガだ。

 で、さっきからずっと妹とかヨメとか人が買ってきたマンガを読む話ばかりだが、もちろん自分でもマンガを買っている。いまハマっているのは浦沢直樹の「20世紀少年」だ。これを読むために毎週ビッグコミックスピリッツを買っている。「20世紀少年」はうっしーも好きなので、毎週月曜日は会社から帰ると真っ先にスピリッツをうっしーに渡す。

 妻と2人で同じマンガを楽しみに読むというのは共通の話題ができていい。それはいいのだ。それは。

 だが。

 オレはこれからうっしーに渡さなければならない今週号のスピリッツを前に唇をかみ太ももを指でつねりながらある欲求を抑えている。

 吉岡美穂の袋とじ写真集を開けて見たいという欲求を。

雑文

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2004.12.13

昨日みた夢

 昨日こんな夢をみた。

 オレはカウンターに腰掛けると、おもむろにメニューを開いた。隣ではうっしー(ヨメ)もメニューを開いていた。オレは振り返って店内を観察した。木目調で統一されたインテリアが洒落た感じの店だった。天井では大きな扇風機がゆっくりと回転していた。

 オレはもう一度メニューに目をやった。あまり聞いたことのないメニューが並んでいた。

「チョコレートキャラメルコーヒー。」

 オレはとりあえず一番無難そうなものを注文した。

「はいチョコレートキャラメルコーヒー一丁!」

 カウンターの中にいた店のマスターとおぼしき人物が注文を繰り返した。

「頼むよTちゃん!」

マスターはカウンターの中の若い男に声をかけた。その若い男は蝶ネクタイに黒いチョッキで見習いバーテンダー風だった。

 その若い男の顔をよく見ると、大学時代の後輩のT君だった。あれ、T君、なんでこんなとこでバーテンやってんの、そう話しかけようとした瞬間、

「チョコレートキャラメルコーヒーですね。」

 T君はそう言って背後の棚にあるビンを取るため、くるりと後ろを振り向いた。

 T君の後ろ姿を見て気付いたのだが、T君は何故かフンドシ姿だった。上半身は白いシャツに蝶ネクタイと黒いチョッキだったが、下半身はフンドシ一丁だった。まるで宮沢りえの写真集のように尻丸出しだった。

「フンドシかよ!!」

 気が付くとオレは三村マサカズのように突っ込んでいた。

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2004.12.12

MARVY/RCサクセション

MARVY
TOCT-5912/1988.02.25

01. DIGITAL REVERB CHILD
02. MIDNIGHT BLUE
03. FULL OF TEARS・涙あふれて
04. AN OLD STORY・ありふれた出来事 PART2
05. CALL ME
06. COOL FEELING・クールな気分
07. 共犯者・THE ACCOMPLICE
08. 遠い叫び
09. HONEY PIE
10. GIBSON(CHABO'S BLUES)
11. 空が泣き出したら・The Sky is Crying
12. 夢中にさせて・Make Me Crazy About You
13. DANCE
14. 俺は電気
15. SHELTER OF LOVE-ツル・ツル
16. NAUGHTY BOY

 88年に発表された後期RCの傑作。前作「HEART ACE」から実に3年ぶりのオリジナルアルバムで、ソロアルバム「RAZOR SHARP」で“河を渡った”清志郎の溢れ出る創作意欲を(多分)反映してLPは2枚組だった(CDは1枚)。ジャケットは清志郎が描いた魚の絵で、これがなんとなしにハマっていてGOOD。ちなみにLPでは1枚目が「FISH」2枚目が「WOLF」と名づけられていたらしい。裏ジャケに清志郎が描いた狼の絵があるが、こっちはちょっとイマイチかも。あと歌詞カード真中の見開きページにメンバーの写真が載ってんだけど、これが全員両手の親指を立てたポーズで。で、これが何故かマイブームになっちゃって、高校生~大学生くらいのころ写真に写るときはよく親指を立てたポーズをとってた。

 ちなみに未確認だけど、「Marvy」ってmarvelousの俗語じゃないかな?「スゲエ!!」みたいな。清志郎的には「スゲエのができたぜ!」っていう感じだったかも。まあ基本的に清志郎はいつもそうみたいだけど。

 で、一般的な話としてRCはなんといってもキティ時代のアルバム、特に「PLEASE」と「BLUE」が傑作だということになっていて、ファンは大きく「PLEASE派」と「BLUE派」に分かれると言われている。そして「PLEASE派」と「BLUE派」が血で血を洗う骨肉の派閥争いを繰り広げていたわけだが(ウソ)、オレはMARVY派なんだよ!誰が何と言おうとMARVYなんだよ!RCのアルバムではMARVYが一番好きなんだよ!

 「MIDNIGHT BLUE」や「HONEY PIE」といったイケイケロックンロールから、ちょっとかわいらしいような切ないような清志郎独特の微妙なニュアンスの「涙あふれて」、聴いてると身が切られそうなほどに鬼気迫る「共犯者」。チャボの曲も3曲も入ってて「遠い叫び」とかチャボらしいダークな感じがいい。特別に素晴らしい曲があるってわけじゃないんだけど、どの楽曲も平均以上のクオリティ。

 そんなわけで曲はいい。とてもいい。でも演奏がなあ…。最高!ってわけじゃないんだよなあ。88年末にテレビでスライダーズが対バンのライブを放送したんで当時それをビデオに撮って本当に擦り切れるほど観たけど、「SHELTER OF LOVE」も「NAUGHTY BOY」もライブの方が全然いいんだよなあ。なんでRCってこうなんだろ?なんでスタジオ盤だと演奏がイマイチなんかな…。「SHELTER OF LOVE」なんてすげえカッコいいのになあ。

 そんなわけで名盤になり損ねた1枚。オレは今でもよく聴くけど。


■リンク
MARVY / RCサクセション goo Music Store
忌野清志朗/RC~MARVY
ライナーノーツ Marvy
MARVY

ロックな日々

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2004.12.07

ドメスティックバイオレンス

ku120701.jpg

 丸見えである。

 おなじみ?我が愛猫くーちゃん(ロシアンブルー)である。一応女の子なのだがいいのだろうか。人間の年齢でいうと20そこそこのぴちぴちギャルのはずである。花も恥じらう乙女心なはずである。ラッキョが転がってもおかしい年頃なはずである。これでいいのだろうか。オレは問い正してみたい。くーちゃん、お前はそんな大開脚のウエルカム状態でいいのかと。

 実はいいのかもしれない。くーちゃんはもう避妊手術済で、赤ちゃんが産めないカラダになってしまっているのだ。すまん。くーちゃんよ。ふがいない父ちゃんを許してくれ。ペット禁止の集合住宅で人目を忍んでお前を飼わなければならない甲斐性無しのこのオレを許してくれ。

 オレはそんな懺悔の念を抱きながらくーちゃんのお腹を撫でてやった。そーいえば、避妊手術の時に剃ったせいか下腹部の毛がモジャモジャでギャランドゥなワイルドジャンゴーになってしまっている。ここだけ毛並が乱れてかわいそうだ。綺麗なグレーのダブルコートなのに。

 すまんくーちゃん。オレは一層心を込めてくーちゃんのお腹を撫でる。

 くーちゃんは遊んでるつもりなのかオレの手に噛みついて猫キックを仕掛けてきた。

 あたたたたた。痛いっちゅーねん。

ku120702.jpg

 あっ。くーちゃんお前こんなにして、会社の人にオレがドメスティックバイオレンス受けてると思われたらどうすんだっ。

我が愛猫との日々

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2004.12.04

一人ぼっちの冬

 博士は一人ぼっちではなく必ず助手が一緒だ、とあなたは思ってないだろうか。博士には子分というか教え子というか相棒というか、そんな役割を果たす助手がいるもんだと。しかし、それは大いなる間違いである。現実社会には、助手のような相棒などなくクリスマスや年末が差し迫ったこんな冬の日も一人寂しく研究を続ける博士がたくさんいるのである。

 だが、多くの人は博士と助手をセットで考えているのではないだろうか。試しにインターネットの検索サイトで「博士と助手」と検索してみると、博士と助手が〇〇を解説する、といった類のサイトが数多くヒットする。これは多分、聞く方(助手)と答える方(博士)という役割分担をすることにより文章がわかりやすくなるからであろう。「博士と博士」だと素人にはわからない高度な議論が展開されてしまうおそれがあるし、「助手と助手」では質問ばかりで答えてくれる人がおらず読み手にフラストレーションがたまってしまう。やはり、ボケとツッコミという組み合わせがバランス的に優れている。すなわち、この「博士と助手」という組み合わせは、「翼君と岬君」「キン肉マンとテリーマン」と1、2を争うような、もはや最強とも言える組み合わせである。

 しかし、通常用いられる「博士と助手の会話」というシチュエーションは、その利便性とうらはらに多くの矛盾を含んでいる。そもそも「博士」と「助手」を並べて表記することからして間違っている。「博士」とは学位、平たく言えば称号である。すなわちこれは「勇者ロト」の「勇者」と同じレベルのものである。ときどき、小学生への「なりたい職業」アンケートで博士が1位になったとかいうニュースを聞くが、あれは間違いである。はっきりと言っておくが、博士は職業ではない。「なりたい職業」を聞かれて「博士」と答えるのは「ぼくわゆうしゃのしょくぎょうになりたいです」と答えるのと同じことなのだ。これじゃあ小学生レベルの答えである。ってああ答えてるのは小学生か。

 博士の称号を得た者も、生計を立てるためには就職しなければならない。博士号所有者が就く職業としてもっとも至極当然のなものは、「研究者」である。ただ研究者といってもいろいろあって、例えば研究所では「部長」「主管研究員」「主任研究員」「ヒラ」「窓際」、大学では「教授」「助教授」「助手」という序列があるわけである。おっと、ここでようやく「助手」が出てきた。そう、助手は職業なのである。したがって、称号である「博士」と職業である「助手」を並列の概念であるかのように並べて書くのはおかしい。「○○と△△」のように並べて書いてよいのは両者が並列の概念の場合である。「部長とヒラ」「教授と助手」「先生と生徒」「家庭教師と教え子」「義姉と義弟」。なんだかシチュエーションが妖しげになってきた。あっ。い、いけないよ義姉さん、こんなこと…!うーん。義姉さんと書いてねえさんと読む。ちょっとエロチック。

 いかんいかん。あんまりそんなこというもんじゃない。このサイトは愛する妻を始め、会社の人から学生時代の友人から一族郎党に至るまで多くの知り合いが読んでいるのだった。うかつなことは書けない。気をつけよう。

 それからもうひとつ。いわゆる「博士と助手」の会話ではよく助手が博士のことを、「博士」と呼ぶが、これは絶対おかしい。博士号所有者に対して、「博士」を二人称として使用する人など、オレはほとんど見たことがない。ついでにいうと、TVドラマなんかでよく学生が教授のことを「教授!」とか呼ぶ場面があるが、あれもおかしい。教授である人に対する二人称は、普通は「先生」である。博士号所有者の二人称も、通常は「さん」である。ショッカーの死神博士も怪人や戦闘員からは「死神さん」と呼ばれていたに違いないのだ。間違いない((C)長井秀和)。←最近パクリとかうるさいので一応著作権表記。

 とまあいろいろ書いてきたのだが、何を隠そうお尻を隠そうこのオレも「博士」の学位を持っているのだ。で、3年ほど前までは研究所の研究員などをやっていたが当然助手なんかいなかった。っていうかむしろオレが一番下っ端だったし。こんな冬の日も一人でシコシコ実験してたものだ。もちろん「博士」って呼んでくれる人もいなかった。あ、いや2人くらいは「博士」って呼んでくれた人がいるかな。でもあれも「博士」というよりはむしろ「ハカセ~」というニュアンスに近かったな。ほら、アラレちゃんがセンベエさんを呼ぶときみたいな。なんかまあ、尊敬の念はほとんどというかまったく全然入ってないのだが、いいんだよ。そんなもんだと思ってるし、それで別段さびしくないから。

一人ぼっちの雑文祭 参加

雑文

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