« 君がいない夜 | トップページ | うっしーの誕生日 »

2006.04.17

【雑文】葛藤

僕はさっきから携帯電話を握りしめまま固まっていた。もう10分以上こうしたままだ。

僕はずっと考えこんでいた。--彼女に電話するべきか、やめておくべきか。

電話したい。それが僕の正直な気持ちだった。いや、この悶々とした気分にケリをつけるには電話しなければならないはずだった。

でもできない。こんなことで電話すると、彼女との微妙なバランスを崩してしまうかもしれない。僕はそれを恐れていた。

僕には彼女が必要だった。でも果たして彼女の方はどうか?僕のこの願いを聞き入れてくれるだろうか?僕から去ってしまわないだろうか?

不安だ。とても不安だ。

やっぱり電話するのはやめようか。

いやダメだ。電話しなければこの状況を脱することはできない。このままではこの小さな部屋の中で野垂れ死にしてしまう。まさか彼女もそんな結末を望んではいないハズだ。

どうしたらいいんだ。電話すべきか、するべきでないのか。ハムレットの心境だ。To be or not to be. That is a question.アリマスアリマセン。アレハナンデスカ。

神様、どうか僕に勇気をください。

よし…。

僕は意を決して、携帯電話のボタンをゆっくりと押した。

ピポパ。

プルルルル…。

僕は深呼吸をして気持ちを落ち着けた。
プルルルル…ガチャ。

「あ…も、もしもし」
「あれ?ワタナベ。どしたの?」
「うん。…実は、オレ、…」
「なに?」
「お、オレ…」
「…?」




「トイレットペーパーが切れちゃったんだけど、持ってきてくんない?」

--それは、うっしー(ヨメ)との結婚前、訪れたうっしー家でウンコをした後、トイレットペーパーが無いと気付いたときの出来事だった。

雑文

|

« 君がいない夜 | トップページ | うっしーの誕生日 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/42985/9643193

この記事へのトラックバック一覧です: 【雑文】葛藤:

« 君がいない夜 | トップページ | うっしーの誕生日 »