スイート・ソウル・バレンタイン
2月14日はバレンタインデーである。オレもうっしー(ヨメ)からオレンジピールのチョコ(大好物)を貰ったりしたわけである。
バレンタインデーの夜、うっしー家(実家)にお邪魔したのであるが、うっしー父さんもうっしー母さんからバレンタインのプレゼントを貰っていた。
…チューブ入りの練乳を。
うっしー父さん、練乳(コンデンスミルク)が大好きらしい。何かに練乳をかける、というわけではなく、「練乳そのもの」が好きなのである。練乳を舐めるがたまらない至福の瞬間なんだそうである。普段は練乳なんか舐めさせてもらえないのだが、今日はバレンタインデーだからということで特別にチューブ丸ごと練乳をプレゼントされたのだ。
「オリョリョリョリョリョリョ!」
チューブを貰った瞬間、うっしー父さんは歓喜の雄叫びをあげたという。「アパッチの雄叫び」のような巻き舌の奇声を。魂の叫びを。うっしー父さん61歳。
そんなわけでうっしー父さんはオレたちに「これ貰っちゃった」と嬉しそうに自慢するのだった。別に羨ましくないけどね。
で、夕食後の談笑タイム、ふとうっしー父さんを見ると、練乳のチューブをチューチュー吸っていた。
パピコじゃねえっつうの!!
そして一瞬目を離したスキにチューブは空になっていたのだった。ものの数分で。
満足げなうっしー父さん。
ちらっと横に目をやると、うっしーが呆れたような目で父さんを見ていた。
そしてその横でオレは、うっしーはこの父さんの遺伝子を半分受け継いでいるんだよなあ、と思ってちょっとそら恐ろしくなっているのだった。
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